助手設立後の役員報酬は、売上の見通しが立ってから決めよう、と考える方も多いようです。



法人税では、額を決められる時期が最初の3か月に限られています。
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回答
設立した会社の場合、設立の日から3か月を経過する日までに支給額を決定する必要があります。
法人税法施行令69条1項1号イが、役員報酬の額を決めたり変えたりできる時期を、こう定めています。
当該事業年度開始の日の属する会計期間…開始の日から三月…を経過する日(イにおいて「三月経過日等」という。)まで…にされた定期給与の額の改定
会計期間が始まった日から3か月です。この期間内に決めた額であれば、毎月同じ額で払っている限り経費になります。この期間を過ぎてから額を動かすと、そこは経費にならない部分が出ます。法人税法34条1項が、次のように定めているためです。
次に掲げる給与のいずれにも該当しないものの額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
起算日は登記をした日
設立した会社の場合、この3か月をどこから数えるのかが問題になります。
法人税基本通達1-2-1が、設立第1期の開始の日を定めています。
法人の設立後最初の事業年度の開始の日は、法人の設立の日による。この場合において、設立の日は、設立の登記により成立する法人にあっては設立の登記をした日
数えはじめるのは、登記をした日です。会社を作ろうと決めた日でも、事務所を借りた日でも、実際に営業を始めた日でもありません。9月15日に登記をした会社であれば、12月14日までに決めることになります。
創業期は、法人の口座が開くのを待ったり、最初の入金を見てから、と後ろにずれやすいところです。3か月は、思っているより早く来ます。
3か月が延びる場合
3か月を過ぎてもよい「特別の事情」も定められています。ただし、法人税基本通達9-2-12の2が挙げているのは、次のような場合です。
法人の役員給与の額がその親会社の役員給与の額を参酌して決定されるなどの常況にあるため、当該親会社の定時株主総会の終了後でなければ当該法人の役員の定期給与…の額の改定に係る決議ができない
親会社があって、そちらの株主総会を待たなければ決められない、という場合の話になりますので、なかなか該当することは少ないでしょう。
決めた後に変えられる場合
3か月を過ぎた後でも額を変えられる場合は、2つあります。役員の役職や職務の内容が大きく変わったとき(臨時改定事由)と、経営の状況が著しく悪化したとき(業績悪化改定事由)です。
このうち業績悪化のほうは、何をもって著しい悪化とするかについて、法人税基本通達9-2-13に例示があります。
法人の一時的な資金繰りの都合や単に業績目標値に達しなかったことなどはこれに含まれない
創業期に起こりやすい、思ったほど売上が立たなかったから下げる、といった理由では変えることができませんので注意が必要です。
まとめ
- 設立した会社の役員報酬は、設立の日から3か月を経過する日までに決める
- 数えはじめる日は、設立の登記をした日
- 事業を始めた日でも、最初の入金があった日でもない
- 3か月を過ぎてよい「特別の事情」は、親会社の株主総会を待つ場合などに限られる
- 期の途中で下げられるのは経営が著しく悪化したときで、資金繰りや売上の未達は含まれない
- 決めた額は、その事業年度が終わるまで払い続けることになる
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