助手お子さんが大学生になったご相談者からいただくご質問です。扶養控除のほうは知っていても、こちらは見落とされることがあります。



給与や役員報酬が850万円を超えている方向けの制度です。共働きのご夫婦は、特に確認していただきたいところです。
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回答
その年の給与等の収入金額が850万円を超える方で、年齢23歳未満の扶養親族がいる場合、給与所得の金額から一定額を差し引くことができます(租税特別措置法41条の3の11第1項)。
たとえば、19歳以上23歳未満の大学生のお子さんは、所得税法上の扶養親族であり、同時に23歳未満でもありますので、この控除の対象になります。
役員報酬も給与等に含まれますので、法人の代表の方でも同じです。
控除額の出し方
次の式で計算します(租税特別措置法41条の3の11第1項)。
(給与等の収入金額 − 850万円)× 10%
給与等の収入金額が1,000万円を超える場合は、1,000万円として計算します。したがって控除額は最大で15万円になります。
年末調整で受けることも、確定申告で受けることもできます。
夫婦それぞれが受けられます
ここが見落とされやすいところです。
扶養控除は、同じ扶養親族について世帯の中で1人しか受けられません。所得金額調整控除には、この制限がありません(租税特別措置法関係通達41の3の11-1)。
ご夫婦ともに給与等の収入金額が850万円を超えていて、23歳未満のお子さんが1人いる場合、ご夫婦の双方がそれぞれの給与所得から控除を受けられます。1人のお子さんについて、合わせて最大30万円になります。
扶養控除の感覚で「どちらか一方が受けるもの」と考えて、片方だけで処理してしまうことがあります。
扶養控除とは別に受けられます
所得金額調整控除は、扶養控除や特定親族特別控除と重ねて受けられます。どちらかを選ぶものではありません。
お子さんの側の控除は、お子さん自身の合計所得金額によって次のように分かれます。
- 合計所得金額が58万円以下(給与収入だけなら103万円以下)… 特定扶養親族として扶養控除63万円(所得税法2条1項34号の3、同84条1項)
- 合計所得金額が58万円を超え123万円以下(給与収入だけなら103万円超188万円以下)… 特定親族特別控除(所得税法84条の2第1項)。控除額はお子さんの所得に応じて段階的に決まり、最高63万円から最低3万円まで
お子さんのアルバイト収入が増えて特定扶養親族から外れても、特定親族特別控除に移るだけで、所得金額調整控除のほうは変わらず受けられます。所得金額調整控除の要件は「23歳未満の扶養親族がいること」で、お子さんの所得の多寡とは別の話だからです。
まとめ
- 給与等の収入金額が850万円を超え、23歳未満の扶養親族がいる場合、給与所得から控除を受けられる
- 控除額は(給与等の収入金額 − 850万円)× 10%。収入は1,000万円が上限なので、最大15万円
- ご夫婦ともに850万円を超えていれば、双方がそれぞれ受けられる。扶養控除と違い世帯で1人という制限がない
- 扶養控除・特定親族特別控除とは別に受けられる。お子さんの所得が増えて扶養控除から特定親族特別控除に移っても、この控除は変わらない
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