助手パートやアルバイトの方を雇っている会社からいただくご質問です。見慣れない様式なので、扱いに迷われるようです。



通常の扶養控除等申告書とは別の書類です。出せる方が限られているので、そこを押さえておけば迷いません。
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回答
2か所以上から給与を受けている方は、通常の「給与所得者の扶養控除等申告書」を1か所にしか出せません。出した先が主たる給与の支払者になり、そこでは税額の低い甲欄が使われます。
一方、出していないほうの勤務先は従たる給与の支払者になり、税額の高い乙欄で源泉徴収します。
「従たる給与についての扶養控除等申告書」は、この乙欄の勤務先に出す書類です。提出を受けると、乙欄で計算した税額から、申告された扶養親族等の数に応じた額を差し引くことになります(所得税法185条1項2号)。
貴社が従たる給与の支払者にあたるのであれば、受け取って源泉徴収の計算に反映することになります。
出せる方は限られています
誰でも出せる書類ではありません。主たる給与の年間の給与所得控除後の金額が、次の2つの合計に満たないと見込まれる方に限られます(所得税法195条1項)。
- 主たる給与から天引きされる社会保険料等の額
- その方が受けられる所得控除の合計額(基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、特定親族特別控除など)
つまり、本業の給与が少なくて所得控除を引ききれない方のための仕組みです。引ききれずに余っている扶養親族等を、こちらの勤務先に申告して、そちらの源泉徴収税額を下げるという形になります。
本業の給与だけで控除を使い切っている方は、この書類を出すことができません。
源泉徴収税額から引かれる額
月ごとに給与を支払っている場合、乙欄で求めた税額から、申告された扶養親族等1人につき1,610円を差し引きます。
乙欄はもともと税額が高く設定されていますので、この控除によって月々の手取りが変わってきます。
年末調整の対象にはなりません
従たる給与は、原則として年末調整をしません。この申告書を受け取っても、貴社で年末調整を行うことにはならないという点は押さえておいてください。
その方はご自身で確定申告をして、1年分の所得税と復興特別所得税を精算することになります。月々の源泉徴収が軽くなるだけで、税額が確定するわけではありません。
書類を受け取るときに、確定申告が必要である旨をお伝えしておくと、年明けの行き違いを防げます。
途中で申告先を変えるとき
年の中途で申告する勤務先を変える場合、向きによって扱いが違います。
主たる給与の支払者に申告していた扶養親族等を、従たる給与の支払者のほうへ移すことはできます。逆に、従たる給与の支払者に申告した扶養親族等を、年の中途で主たる給与の支払者へ移すことはできません。
まとめ
- 2か所以上から給与を受けている方が、乙欄の勤務先に出す書類
- 出せるのは、本業の給与所得控除後の金額が、社会保険料等と所得控除の合計に満たないと見込まれる方に限られる
- 提出を受けたら、乙欄の税額から扶養親族等1人につき1,610円(月ごとの支払いの場合)を差し引く
- 従たる給与は年末調整をしないため、本人に確定申告が必要になる
- 年の中途の申告替えは、主から従へは移せるが、従から主へは移せない
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