静かな勝利|孫子の兵法

みなさん、こんにちは!
税理士の田口です。

今日も孫子の兵法から。今回は「形篇(けいへん)」についてお話しします。

みなさんは「勝利」と聞いて、どんな光景を思い浮かべますか?

手に汗握る大逆転劇、劇的なサヨナラホームラン、そんなシーンを思い描かれる方も多いかもしれません。

孫子が教える理想の勝ち方は、実はその真逆でして、凪いだ湖面のように、驚くほど「静かな勝利」を理想としています。

浅野裕一先生の解説を読み解くと、並外れた勝利というのは、はたから見れば「勝って当然」に見えるものだといいます。

なぜなら、戦う前から「どう考えても勝つ」という盤石な体制作りが完了しているからです。


戦ってから勝機を見出すのではなく、勝つべくして勝つ。
いわば、戦う前に勝負はついているんですね。

ただ、誤解してはいけないのが、その「静けさ」に至るまでの過程です。
そこには、のたうち回るような産みの苦しみがあります。

孫子の時代、戦略は「廟(びょう)」という、先祖の霊を祀る神聖な場所で練られたそうです。限られた人間しか入れない、国で最も神聖な場所。そこで、それこそ「段取り九割」なんて言葉がかすむほどの熱量で、緻密な未来予想図を描き切る。

この徹底的な準備、事前のシミュレーションこそが、
本番での「静かな勝利」を支えているわけです。

「いつの間にか勝っていた」
そんな体制を作るために、廟にこもるような気持ちで、戦略に向き合いたいと自戒いたします。

あなたとタッグに。
最後まで経営を続けるパワーを。
Tag税理士事務所でした。

参考文献
浅野裕一先生著『孫子』講談社学術文庫
形篇より